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意識すべきウェルビーイングと企業との関係

女性2


昨今の新型コロナウィルスの蔓延により、以前とはビジネスパーソンの働き方や価値観が変化してきています。

急速に普及したテレワークは業務効率化につながりましたが、同時にコミュニケーションが取りづらい中での業務の影響で、メンタルの不調や、新たなストレスに悩む人々も増えてきています。そのため、今では国連や日本の官公庁も取り上げるほどウェルビーイングに注目が集まっています。

この記事では、企業におけるウェルビーイングの必要性について考えます。


目次[非表示]

  1. 1.ウェルビーイング(Well-being)とは
  2. 2.ウェルビーイングの5つの要素
  3. 3.ウェルビーイングが再注目されている理由
    1. 3.1.価値観の多様化
    2. 3.2.人材不足
    3. 3.3.SDGsでの言及
    4. 3.4.働き方改革の促進
  4. 4.日本のウェルビーイングの現状
  5. 5.企業がウェルビーイングに取り組むメリット
    1. 5.1.メリット1 健康経営の促進
    2. 5.2.メリット2 離職率の低下
    3. 5.3.メリット3 生産性の向上
  6. 6.企業の取り組み方について
    1. 6.1.労働環境の見直し・管理
    2. 6.2.円滑な社内コミュニケーション
    3. 6.3.福利厚生の充実
  7. 7.まとめ

ウェルビーイング(Well-being)とは

ウェルビーイング(Well-being)とは、身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念であり、直訳すると「幸福」「健康」という意味になります。

世界保健機関(WHO)憲章の前文で、「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいう。」と定義されています。

引用:世界保健機関(WHO)憲章とは / 公益社団法人日本WHO協会


ウェルビーイングの5つの要素

アメリカに本社を置く世論調査企業のギャラップ社はウェルビーイングの指標を5つ定義しています。その定義に沿ってビジネス的観点とともに見ていきましょう。


ウェルビーイングの5つの要素


Career Well-being(キャリアウェルビーイング)

仕事・子育て・家庭生活・趣味など、1日の大半を費やすものへの幸福を指します。

→ビジネスの観点(仕事の能力や出世、仕事と私生活とのライクワークバランス。)


Social Well-being(ソーシャルウェルビーイング)

信頼と愛情でつながっている人間関係を指します。

→ビジネスの観点(所属している組織の人々との関係性。上司や部下、同僚など。)


Financial Well-being(フィナンシャルビーイング)

安心し満足できる収入や資産があり、管理・運用ができていることを指します。

→ビジネスの観点(報酬の手段や報酬に満足していること。資産運用。)


Physical Well-being(フィジカルビーイング)

心身ともに健康で、したいこと・やるべきことを不自由なくこなすエネルギーがあることを指します。

→ビジネスの観点(身体的健康と仕事に対するモチベーション。)


Community Well-being(コミュニティービーイング)

プライベートやビジネスにおける組織との関わりや関係ができていることを指します。

→ビジネスの観点(周囲のコミュニティーとの関係。会社や部署、取引先等など。)


ウェルビーイングが再注目されている理由

社会の変化に合わせて、企業も働き方や環境を柔軟に見直す必要があります。

では、なぜ近年のビジネスにウェルビーイングの考え方が必要なのでしょうか。


価値観の多様化

近頃「ダイバーシティ」という言葉をよく耳にすると思いますが、ダイバーシティとは「多様性」という意味があります。性別や国籍、文化など様々なバックグラウンドを持つ人々を尊重するという考え方が定着しつつあります。

そのため、企業が社員の多様性を受け入れ、その環境を整えることで組織力や競争力を高めていくことにつながります。

人材不足

少子高齢化に伴い労働人口の減少や、人材不足が深刻化している現在では、労働力の確保が難しくなっています。

そのため企業は利益だけに目を向けるのでなく、社員一人ひとりの労働環境を整えることで、人材を獲得し、永続的な経営につなげることが必要です。

SDGsでの言及

SDGsとは持続可能な開発目標のことで、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標として掲げられています。

SDGsでは17のゴールと169のターゲットが定められています。

その3つ目の項目に「GOOD HEALTH AND WELL-BEING(すべての人に健康と福祉を)」と掲げられており、ウェルビーイングが注目されていることがわかります。

働き方改革の促進

2019年4月に施行された「働き方改革関連法」では、長時間労働の是正や個々の柔軟な働き方の選択ができるよう唱えています。

2020年からは新型コロナウィルスの問題からリモートワーク等が拡大し、以前より働き方の選択が増えたように感じますが、それにより新たに起こる問題もまた解決していかなければならない課題になります。

そして、仕事とプライベートを両立する「ワークライフバランス」は、現在多くの企業で重要な経営課題となっています。


日本のウェルビーイングの現状

世界幸福度ランキング(※1)にも利用されているギャラップ社の世論調査では、2021年度の日本の幸福度ランキングは56位でした。日本は2018年54位、2019年58位、2020年62位と先進諸国及びG7の加入国であるにもかかわらず、低い順位が常態化しておりウェルビーイングが浸透していないと考えられます。

その中でも、上位国と日本の違いとして「ビジネス」についての幸福度の差が大きくあることがわかっています。

日本では基本的な衣食住や命の安全を得られているはずですが、物理的な豊かさだけではなく精神的な豊かさも重要ということがわかります。

このことから、日本でもウェルビーイングに取り組む企業が増えてきているものの、まだまだ大きな課題の一つになっています。


※1  世界幸福度ランキングとは上図の6つの項目に対して、0~10の数値の回答の平均値をランキングにしたもの。世界の150か国以上を対象にした2012年から実施されている。


企業がウェルビーイングに取り組むメリット

では、実際に企業がウェルビーイングに取り組むメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。

メリット


メリット1 健康経営の促進

健康経営では、社員の健康管理を経営における重要課題の1つととらえ、戦略的に実践することが求められます。

ウェルビーイングは、柔軟な働き方をもとに職場環境を整え、社員のメンタルヘルスやモチベーションの向上につながります。

そのため、ウェルビーイングを推進することは、同時に健康経営の実現にもつながることになります。

メリット2 離職率の低下

自身の理想のキャリアプランと企業の取り組みとの相違がなくなることにより、社員は企業に対して信頼感が生まれます。

そのため、ウェルビーイングに取り組むことは働きやすい環境を整え、働くことや会社への意識が高まることにつながります。

そして、ウェルビーイングに積極的に取り組む企業というイメージが、優秀な人材の獲得と離職率の低下につながります。

メリット3 生産性の向上

ウェルビーイングを実践している環境下で働くことにより、社員の精神面や身体面が安定します。

それにより、仕事に対するモチベーションが上がることで作業効率が上がり、会社の業績向上にもつながります。

会社全体の向上が、より職場環境の雰囲気や仕事のモチベーションアップにつながることで、良い循環を生み出すことができます。


企業の取り組み方について

企業がウェルビーイングを取り組むことの重要性は理解することができたと思います。

では、今後どのような取り組みをしていくべきなのかを紹介します。

ビジネスシーン


労働環境の見直し・管理

社員の労働状況や環境を把握し定期的に見直すことで、働くことへのモチベーションや仕事に対する意識が変わり、効率よく働くことができます。

現在皆さんも実感している通り、社員が求める環境や働き方は時代とともに徐々に変化していきます。

そして、社員一人ひとりが好みや性格が違うように、求められる働き方も社員の数だけ存在します。

社員のステータスや将来のキャリアプランを把握し「今後どのように働いていくべきか」という点を共に考えていくことが重要です。

そのためには、社員一人ひとりの様々なデータを管理し、分析をしていく必要があります。

これらの変化に応じた管理ができるよう、社員の人材データ等はしっかり管理していきましょう。

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円滑な社内コミュニケーション

コミュニケーションが円滑にとれる企業では、社員の変化や気付きにいち早く対応することができます。

コミュニケーションを取ることにより社員の声も企業側に届くようになるので 、仕事や人間関係の悩みなどが解消されウェルビーイングにつながっていきます。

まずは、コミュニケーションを取りやすい社内環境を整えていきましょう。

現在はテレワークやワーケーション等の職場に集まらない働き方も増えており、なかなか直接顔を見てコミュニケーションを取ることが難しい場合もあるかと思いますが、これからはその時代に合ったコミュニケーションの方法を考えていくことが重要になります。

福利厚生の充実

福利厚生は入社を決断する時も参考にする項目の一つであり、その企業のイメージにもつながりますので、内容をしっかり考えていく必要があります。

そのためには、社員の声を汲み取り、各企業に合った福利厚生を取り入れていくことが大切です。

社内の健康診断や予防接種の実施、必要に応じた外部の検診の費用補助など、精神面だけではなく身体面においても重要です。

近年では自身のキャリアの幅を増やしたいと考える人が増えており、今後はキャリアの掛け合わせが必要とされてくると言われています。

企業は社員の多様性を認め、副業支援や資格支援の充実が求められています。

その他にも、子育て世代の支援として企業内保育所や託児所を設けることにより、働きたくても働けないという理由の離職を減らすことができます。


上記3つの項目は基本的なことではありますが、実際にウェルビーイングにつなげられるような取り組みができている企業は多くはありません。

是非この機会に取り組んでみてはいかがでしょうか。


まとめ

ウェルビーイングを意識した取り組みを実施していくことで、企業・社員の双方にとって大きなメリットがもたらされます。

働き方改革により、以前と比べると働きやすい環境になっていますが、世界と比べるとウェルビーイングはまだまだ日本では浸透していないと感じます。

私たち一人ひとりが自分にとっての幸福な状態とはどのような状態のことなのかを考え、理解していくことも必要です。

そして、互いに選び・選ばれるという「相互選択関係の時代」になっているからこそ、企業も魅力的な組織や事業を創ることが重要となります。

これからは「企業が」「社員が」ではなく、「企業と社員」というように、お互いに理解を深めることがウェルビーイング経営を成功させる第一歩になるのではないでしょうか。

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