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コーチングスキルとは?離職防止策としてのコーチング活用方法を解説

転職が一般的となった近年では、どの企業にとっても社員の離職防止は注力すべき課題です。
 
その施策としてコーチングを活用するケースがありますが、コーチングに対する理解がないまま実施すると、期待する効果が得られないことがあるため注意が必要です。
 
この記事では、コーチングスキルについての基本的な知識や、離職防止策としてのコーチングの活用方法について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.コーチングスキルとは? 
  2. 2.コーチングスキルを構成する3つの要素
    1. 2.1.傾聴
    2. 2.2.質問
    3. 2.3.承認
  3. 3.コーチングを行う際の注意点
  4. 4.コーチングを行うための3つのポイント
    1. 4.1.目的の明確化
    2. 4.2.継続的な実施
    3. 4.3.双方向性
  5. 5.コーチングの活用が有効なケース
  6. 6.離職防止策としてのコーチングの活用方法
    1. 6.1.通常時のコーチング
    2. 6.2.離職の申し出があった後のコーチング
  7. 7.コーチングとLaKeelHRの併用による相乗効果
  8. 8.まとめ

コーチングスキルとは? 

コーチングスキルとは、コーチングを受ける側の能力を引き出しながら、自ら課題を解決できるようにサポートする対話や質問の技術です。このスキルセットには、傾聴、質問、フィードバックの提供、エンパワーメント、目標設定、行動計画の策定などに関する力が含まれます。
 
そもそもコーチングの原則は、コーチングを受ける本人が課題解決の答えを持っているという考え方です。この考えに基づき、コーチは答えを提供するのではなく、本人が自分で答えを見つけるためのサポートをします。
 
コーチングを成功させるためには、コーチングを受ける側の課題解決能力を引き出すスキルを磨く必要があります。


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コーチングスキルを構成する3つの要素


コーチングスキルとして求められる技術は複数ありますが、大きく分けると3つの要素で構成されています。それぞれがどのようなスキルか解説します。


傾聴

コーチングスキルにおける傾聴とは、相手の話をただ聞くだけではなく、その言葉の裏にある意図や感情、価値観などを理解しながら聞くことです。このとき、相手の表情や動作といった言葉以外の要素にも注意を払うことでより理解が深まります。
 
傾聴では、肯定的に受け入れる「受容」と、相手の感情や視点を理解する「共感」の考え方が大切です。相手の話を否定したり、コーチ側の意見や解釈によって決めつけたりせずに、相手がどのように感じているかという感情面に着目することがポイントとなります。


質問

質問は、コーチングを受ける側自身が新たな気づきや解決策を見出すことをサポートするスキルです。単に情報を聞き出すだけの質問ではなく、相手に気づきを与えるように質問の仕方を工夫する必要があります。
 
例えば「現状どのような問題があるのか」「問題の原因となる要素はどのような点か」といった対話型の質問を重ねることで、本人の思考を促します。
 
ただし、相手が回答に困っている場合は、一旦質問をやめたり、答えやすい質問に変えたりなど、フォローする姿勢も大切です。


承認

コーチングスキルにおける承認は、相手の成長や変化に気付き、それを伝えることを指します。承認を行なうときには、結果だけではなくプロセスにも着目し、改善や成長した点を認めることが重要です。
 
またこのとき、単に褒めるのではなく、どのような点で成長したのかを具体的に伝えることもポイントです。コーチングを受ける側は努力を認められることにより、仕事へのモチベーションが向上するでしょう。


関連記事:心理的安全性を高める方法7選!職場で取り組むメリットも紹介 | 株式会社ラキール【LaKeel HR】


コーチングを行う際の注意点


コーチングは、コーチのスキルによって効果が左右されます。高度な心理学の知識があるなど、高いコーチングスキルを持つ人であれば、相手の潜在能力を引き出して問題解決へと導くことができます。
 
しかし、スキルが未熟な人がコーチングを行うと、相手の混乱を招き、逆効果となってしまう可能性があるため注意が必要です。
 
また、コーチングを受ける側のモチベーションや自立の度合いによっても効果が変わります。コーチングは、主体的に問題を解決する力を促すための技術です。そのため、本人の意欲が低かったり、コーチングを受ける目的が不明瞭であったりする場合は、十分な成果を期待できない可能性が高いので注意しましょう。


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コーチングを行うための3つのポイント


続いて、コーチングの効果を最大限に引き出すためのポイントについて解説します。


目的の明確化

コーチングの成功を評価するには、具体的な目的が必要です。目的が明確であるほど、コーチと受ける側の間で認識がずれるのを防ぐのに役立ちます。互いの認識がずれると、コーチングを行う中で混乱や摩擦が生じ、期待した効果が得られなくなってしまいます。
 
可能であれば具体的な数値目標を定めて、定期的に進捗状況を確認しながら進めましょう。また、目標達成までの過程を可視化することで、現在位置を把握しやすくなります。


継続的な実施

コーチングは、中長期的に実施することで効果を発揮します。そのため、最低でも1年程度継続できるようなスケジュールを組むことが大切です。
 
最初の1カ月目は導入段階として、相互理解を主な目的とします。この段階では、互いの価値観や目指す方向性を共有し、コーチングの目標や進め方に対する認識をそろえます。
 
次の2~5カ月目では、定期的に課題を共有しながら、進行具合を確認するステップを設けましょう。それにより成長の過程を客観的に把握し、次の目標設定に役立てることができます。
 
6カ月目以降からは、問題解決にフォーカスしたコーチングにシフトしていきます。コーチングを進める中で互いの認識にずれが生じてくるケースもあるため、そうした場合は一旦そのずれの解消を優先することもポイントです。


双方向性

コーチングの目的は、コーチングを受ける側が自ら解決策を見つけ出すことです。そのため、コーチが一方的に答えを押し付けるのではなく、質問などを通じた双方向からのコミュニケーションを前提とします。
 
これにより、コーチングを受ける側は能動的に課題と向き合う思考習慣や、主体的に答えを見つける能力を身につけられます。


コーチングの活用が有効なケース

コーチングの効果が十分に発揮される場面としては、コーチングを受ける側がある程度の知識と経験を持ち合わせている場合です。自己解決を促すコーチングでは、自身に解決するためのスキルや経験がないと、答えにたどりつけない可能性があります。このような場合は、ティーチングによって指導する方が効率的といえるでしょう。
 
離職防止策の観点では、コーチングを用いるのは非常に有効です。離職を考えるにいたった経緯や原因は本人自身がよく理解しているため、コーチングが機能する土台が整っているのです。
 
またコーチングは、上司と部下間のコミュニケーションを深めることにも役立ちます。これにより、職場内のコミュニケーションが活性化され、心理的安全性を高める効果も期待できます。


関連記事:テレワークにおけるメンタルヘルスケア|人事システムのLaKeel HR


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離職防止策としてのコーチングの活用方法


コーチングを離職防止策として活用する方法について、通常時のコーチングと、離職の申し出があった後のコーチングとに分けてそれぞれのポイントを解説します。


通常時のコーチング

社員の離職は、日々の業務や人間関係で感じる小さな不満や悩みが積み重なることで起こります。これを解消するには、マネージャーが対策するだけでは不十分です。
 
離職防止策としてのコーチングは、組織全体で取り組みましょう。月に1回の面談を定例化するなど、組織としてコーチングを仕組み化すれば、社員個人の問題解決だけでなく組織全体の生産性向上や風土改善にもつながり、長期的な人材確保が見込めます。
 
また、チーム内での役割や業務の意義を明確化したり、社員があげた成果に対して称賛や感謝を伝えたりすることも有効です。必要に応じて、プライベートな悩みも含めてフォローするとよいでしょう。


離職の申し出があった後のコーチング

社員から離職の申し出があった場合にも、コーチングを行って引き止める努力をしましょう。まずは理由を聞くことが大切ですが、このときに離職の意志を覆そうとする質問にならないよう注意が必要です。
 
前提として、その社員の希望を叶えられるよう応援しているというスタンスを示すことが重要です。そうすることで、相手の素直な気持ちを引き出し、前向きに話を進められます。
 
社員が離職を希望するのは「現状を変えたい、よりよい環境へ身を置きたい」という思いを持っているためです。よって、その理想を叶える方法が今の会社にもないか、一緒に考えていくことが大切です。
 
今の会社でも理想が叶えられるとわかれば、離職を踏みとどまる可能性もでてくるでしょう。


コーチングとLaKeelHRの併用による相乗効果

退職防止を効率的に行うためには、退職リスクの高い社員から優先して、コーチングを活用したコミュニケーションを図ることがポイントです。退職リスクの分析を行うには、SaaS型人事統合システムの「LaKeel HR(ラキール・エイチアール)」を利用するのが効果的です。
 
人事データがさまざまな形式で作成されていたり、データを分析したもののうまく活用できていなかったりする場合、退職リスクの高い社員を見落としてしまう可能性があります。LaKeel HRはこのような問題の解決が可能です。

LaKeel HRは退職者の退職面談の結果や今までの面談記録、その他にも退職者に共通する項目や特徴をAI分析から抽出し、退職リスクが高い従業員の予測が可能なことから、データ分析を通じて社員ごとの退職リスクを可視化し、その後のアクションへと対応することできます。そのため、人事施策として離職防止を検討している企業は、LaKeel HRを利用し、コーチングも活用することで効果を高めることが可能です。


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まとめ

時間をかけて育成してきた有望な人材が離職してしまうと、企業にとっては大きなダメージとなります。労働人口の減少が叫ばれている昨今、離職防止に向けた人事施策の重要性はこれまで以上に高いといえるでしょう。また、離職防止策として有効なコーチングに、退職リスク予測が行える人事システムを組み合わせることで、より相乗的な効果が狙えます。
 
「LaKeel HR」は戦略人事の実行をサポートする人事システムです。離職防止の人事施策に利用できる機能として、今までの面談記録のデータや、退職者に共通する項目や特徴をAI分析することで、退職リスクの高い従業員を抽出することが可能となります。また、勤怠管理や入退社手続きなどの基本機能だけでなく、採用分析や人材配置シミュレーション、人事評価分析も可能なことから、個社ごとの人事課題に沿った様々な角度からの分析を行うことが出来ます。そして、「LaKeel HR」では分析後の次のアクションまでサポートしていることで、“分析のやりっぱなし”を防ぎ戦略人事の実行を支援しています。
 
社員の離職防止に取り組みたいが離職リスクの高い従業員がわからない、離職リスクが高い従業員への対応が難しいなどとお悩みの人事担当の方はぜひ検討してみてください。下記のリンク先より資料がダウンロードできます。


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