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従業員エンゲージメントとは?高い企業の特徴や事例、向上施策を紹介

従業員が組織に対して信頼感や愛着心を持って業務に取り組むことは、組織全体の生産性向上につながります。このような組織との信頼度合いは「従業員エンゲージメント」と呼ばれ、企業の成功に大きく影響する要素として注目されています。
 
この記事では、従業員エンゲージメントの高い企業の特徴や成功事例、また向上させるための施策について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.従業員エンゲージメントとは?
  2. 2.従業員エンゲージメントが高い企業の特徴
    1. 2.1.特徴①:ミッション・ビジョンと目標の共有
    2. 2.2.特徴②:活発なコミュニケーション
    3. 2.3.特徴③:成長機会を支援する人事制度
  3. 3.従業員エンゲージメントを高めるための施策
    1. 3.1.施策①:従業員に対するミッション・ビジョンと目標の周知・浸透
    2. 3.2.施策②:働きやすい労働環境の構築
    3. 3.3.施策③:社内コミュニティの形成
    4. 3.4.施策④:チームコラボレーションの推進
    5. 3.5.施策⑤:リバースメンタリングプログラムの導入
  4. 4.従業員エンゲージメントの高い企業の事例
    1. 4.1.Google社
    2. 4.2.Zappos社
    3. 4.3.Salesforce社
  5. 5.まとめ


従業員エンゲージメントとは?


エンゲージメントとは英語の「engagement」から来ており、「従事」「誓約」「婚約」などと訳されますが、根本的に共通するのは「深いつながりを持つ関係性」を指す言葉であることです。
 
「従業員エンゲージメント」とは、従業員が勤務する企業に対しての信頼や思い入れを意味します。エンゲージメントが高いほど、従業員は組織への強い関心を持ったり、熱意を持って業務に取り組む傾向にあります。
 
また、エンゲージメントが高い従業員は、組織との信頼関係を構築できているため、双方が同じ方向を見据えて成長できる状態といえます。従業員エンゲージメントは企業の成長において重要な指標であるため、エンゲージメントサーベイによって自社の現状を的確に把握し、改善していくべきでしょう。


関連記事:エンゲージメントサーベイとは?基礎から徹底解説


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従業員エンゲージメントが高い企業の特徴

特徴①:ミッション・ビジョンと目標の共有

明確なミッション・ビジョンや目標を持ち、従業員と共有する企業は、従業員エンゲージメントも高い傾向にあります。従業員が自社のミッション・ビジョンに共感し、自ら行動に移すことで、社内で一体感を醸成しながら業務に取り組めるためです。
 
また、この一体感が生まれることで、従業員はやりがいを持って業務に取り組むことができ、組織全体の生産性向上につながります。そのため、従業員が自身の業務にどのような価値を持つかを明確に示すミッション・ビジョンの設定が重要となります。


特徴②:活発なコミュニケーション

従業員同士のコミュニケーションが活発であることも、従業員エンゲージメントが高い企業の特徴です。具体的には、部門横断型プロジェクトの実施やランチミーティング、社内SNSの導入など、所属する部門内だけでなく社内の様々な従業員と関わる機会を設けることで、社内でのコミュニケーションの促進に取り組んでいます。
 
仕事でのストレス要因はほとんどの場合、人間関係に起因しています。そのため、コミュニケーションを活性化し、良好な人間関係の構築をサポートすることは、従業員のストレス軽減につながります。すなわち、自社へのエンゲージメントを高める一助となるのです。


特徴③:成長機会を支援する人事制度

従業員が成長できる環境を整える企業も、従業員エンゲージメントが高い傾向にあります。キャリアパスを明確に提示し、スキルアップのためのトレーニングプログラムを提供することで、従業員の働く意欲が高まり、自社への愛着も増すでしょう。
 
また、公平な評価制度を導入することも重要です。業務に対する評価が公正でない場合、従業員は自社に対して不満を抱きやすく、その結果、従業員エンゲージメントが低下してしまいます。従業員が納得できる明確な評価基準を設け、そのうえで客観的な判断のもとに評価を行うよう人事制度を整備することが大切です。


従業員エンゲージメントを高めるための施策

従業員エンゲージメントを向上させるには、具体的な施策を行い、自社の課題を解消する必要があります。ここからは、具体的な施策を5つ紹介します。


施策①:従業員に対するミッション・ビジョンと目標の周知・浸透

従業員エンゲージメントを高めるためには、適切な企業のミッション・ビジョンや目標の設定が欠かせません。特に、それらを部署やプロジェクトチームなどへ周知することや、個人の目標への落とし込みにより、全社に浸透させることが望ましいです。。また、経営層が積極的に発信していくことも重要です。これらを行うことで、全社の方向性がそろい、一体感が生まれ、従業員のコミットメントが向上します。
 
 
そして、自社のビジョンを行動指針として具体化することも、エンゲージメントを向上させる要素となります。さらに、従業員同士でのディスカッションや経営者からのフィードバックを行うことも有効です。それにより、従業員の参加意識や関与度が高まり、一体感を醸成できるでしょう。


施策②:働きやすい労働環境の構築

従業員にとって働きやすい労働環境を構築することで、従業員エンゲージメントを高めることができます。具体的には、短時間勤務やリモートワーク、裁量労働制などの活用によって、従業員の個別事情にあわせた柔軟な働き方ができるように環境整備を行います。
 
また、コミュニケーションツールやRPA(ロボットによる業務の自動化)を導入して業務の効率化を促進し、無駄な残業を削減することも有効です。
 
企業が積極的に労働環境の改善に乗り出す姿勢を見せることは、従業員の信頼を得たり、帰属意識が向上したりといったメリットにもつながります。


施策③:社内コミュニティの形成

良好な人間関係を築けるよう、従業員同士が交流できる社内コミュニティを作ることも、従業員エンゲージメントの向上を促します。例えば、スポーツや音楽といった共通の趣味を持つグループを作り、定期的な交流会を開催するのも効果的です。
 
他にも、社員旅行などの社内イベントを実施することで、従業員同士のつながりが深まり、コミュニケーション活性化やストレス解消に役立つでしょう。


施策④:チームコラボレーションの推進

所属しているチームや部署以外の人と業務を行う「チーム間コラボレーション」も、従業員エンゲージメントの向上につながる施策の一つです。
 
従業員エンゲージメントを高めるには、組織全体の一体感が必要です。同じ部署やチーム内のみでの活動では限られた人間関係となり、互いに協力してスキルを高め合ったり、人間関係を強固にするといったことが難しくなりがちです。


施策⑤:リバースメンタリングプログラムの導入

リバースメンタリングプログラムの導入も、従業員エンゲージメントを高めるのに有用です。リバースメンタリングプログラムとは、従来のメンター制度とは反対に、若手従業員が上司や先輩社員、経営層に対してアドバイスを行う制度のことです。従業員の視点から管理層の立場を理解し、お互いの業務を尊重し合う関係性を築くことができます。
 
これにより、組織への帰属意識やミッション・ビジョンへの共感度が高まったり、チームワークの重要性を実感することに寄与します。


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従業員エンゲージメントの高い企業の事例

従業員エンゲージメントが高い状態を維持する企業が、実際に行っている取り組みについて、事例を3つ紹介します。自社のエンゲージメント改善に役立つアイデアがあれば、導入を検討してみましょう。


Google社

Google社の従業員エンゲージメントに関する取り組みとして「20%ルール」があります。これは、業務時間の20%を自己啓発や新しいアイデアの創出に使うことができるというルールで、従業員の成長や創造性の育成を促進しています。
 
さらに、全社ミーティングを毎週実施して経営層が自社のビジネス状況を説明したり、今後のビジョンを共有して、組織と従業員が向く方向性をそろえる取り組みを行っています。
 
また、四半期ごとの柔軟な目標設定を行うことで、従業員は自身の目標に向かって進捗を確認しながら意欲的に業務に取り組むことができます。他にも、フレキシブルな働き方や家族のサポートといった、多様な福利厚生も従業員エンゲージメントの向上に寄与しています。


Zappos社

シューズのオンライン販売を行うZappos社は、従業員エンゲージメントを非常に重要視している企業です。例えば、新入社員研修として、経営への参加意識を高めるために4週間のトレーニングプログラムを実施しています。主にカスタマーサービスのコールセンター業務を通じて、顧客ファーストの企業文化を従業員へ浸透させています。
 
さらに、従業員同士のコミュニケーションを活性化させるために、ボランティアやチームビルディング活動といった業務以外の取り組みも積極的に行っています。それによって協力関係を築くことができ、従業員エンゲージメントの向上につながっています。


Salesforce社

クラウドベースのCRMツールを提供するSalesforce社は、従業員を含めた関係者全員が家族のように助けあう組織を目指しています。そのため、従業員エンゲージメントの強化を組織文化の一部として重視しています。


その取り組みの一つとして、組織の使命に従業員が共感できるよう、各部署で定期的なビジョンミーティングを開催しています。さらに、従業員同士のコラボレーションを促進するため、社内SNSやコミュニケーションツールの活用が活発です。


まとめ

近年は働き方改革の推進やコロナウイルスの感染拡大など、社会情勢が激変する中、企業間の競争も激化しています。こうした状況に柔軟に対応するためには、企業は従業員エンゲージメントの向上を通じて、企業と従業員双方の成長を促すことが重要です。
 
この記事で紹介したように、従業員エンゲージメントが高い企業にはいくつかの共通した特徴があります。従業員エンゲージメントの強化は組織の成功に必要不可欠とさえ言えます。
 
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LaKeel HRは多機能型のシステムであり、幅広い企業のニーズに柔軟に対応します。ツールの導入を通じて自社に最適な施策を実現してください。


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