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Excelで実践する初めてのピープルアナリティクス


データに基づく客観的な判断を下すため、ピープルアナリティクスに本格的に取り組みたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。ピープルアナリティクスは簡易的にExcelで分析する方法から、人事システムやBIツールで高度な分析を行う方法まであります。
今回は、Excelを活用してピープルアナリティクスを実施する方法をご紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.ピープルアナリティクスとは?
    1. 1.1.ピープルアナリティクスとは
    2. 1.2.ピープルアナリティクスが進む背景
  2. 2.ピープルアナリティクスをExcelで実施する方法
    1. 2.1.Excelによるピープルアナリティクスの実施手順
    2. 2.2.ハイパフォーマー分析の例
  3. 3.より高度なピープルアナリティクスを実施するなら人事システムの利用を
    1. 3.1.人事システムとは
    2. 3.2.ピープルアナリティクスが行える人事システムとは
  4. 4.まとめ

ピープルアナリティクスとは?

ピープルアナリティクスの概要と企業において近年、ピープルアナリティクスの活用が進んでいる背景を確認しておきましょう。


ピープルアナリティクスとは

ピープルアナリティクスとは、社内の人材にまつわるあらゆるデータを分析した後、その結果を活用し、採用、育成、配置、評価といった人事領域におけるさまざまな課題や目標に対する施策の実行や意思決定、経営に役立てる手法です。

データ分析結果を活用することにより、これまでの勘や経験、慣習に頼った憶測や判断とは異なり、客観的な組織の現状把握や判断が可能になります。


ピープルアナリティクスが進む背景

ピープルアナリティクスはすでに多くの日本企業で実施されています。その背景として、世界的にビジネスや業務に対するデータ活用の波が押し寄せており、人事領域においても同様の傾向があることが挙げられます。人事の意思決定についてもデータ分析結果に基づいて行う風潮があります。

近年は、客観的なデータに基づき、社員一人ひとりの適性に基づいた精度の高い人材マネジメントを実現する動きが人事のトレンドになっています。

関連コラム|ピープルアナリティクスとは?~メリットや進め方を解説~

関連コラム|ピープルアナリティクスツールの選定のポイントを5つご紹介



ピープルアナリティクスをExcelで実施する方法

ピープルアナリティクスは多くの場合、人事システムやタレントマネジメントシステムに人材データを集め、システムによって分析する方法で行われています。一方で、ピープルアナリティクスはExcelで簡易的に実施する方法もあります。
 
Excelで実施する具体的な方法について、概要をご紹介します。


Excelによるピープルアナリティクスの実施手順

1.分析に使用するデータの準備

ピープルアナリティクスには2つのアプローチ方法があります。一つは目的を決めて、その目的達成に必要なデータを得るために分析する方法、もう一つはあらゆるデータを先に集めて、分析した上で課題を見つけ出す方法です。いずれの方法もデータが必要になるため、方法や目的に応じて社内にある人材データを集めましょう。


2.Excelシートにデータを取り込む

Excelシートにデータを取り込むか、入力を行い、データを分析できる状態にします。


3.Excelの機能を使って分析する

データを取り込んだら、それらのデータを分析していきます。平均値を出すほか、相関分析・回帰分析・重回帰分析・t検定などExcelの機能を使って分析します。

・相関分析:相関分析では、要素と要素の関係性の強さを分析できます。例えば業績と保有スキルの関係や、在籍年数とエンゲージメントの関係など、相関関係の有無や傾向を知ることができます。
 
・回帰分析:回帰分析では、結果と要因の関係性を分析できます。例えば離職率と業績との関係、離職率と職場への満足度との関係などをそれぞれ調べることができます。
 
・重回帰分析:重回帰分析では、結果に対する複数の要因について分析できます。例えば離職率が高い部署があるとすれば、その要因は複数考えられます。例えば、業務内容や業務量、残業時間、エンゲージメントサーベイの結果などの要因が考えられます。それぞれの要因を点数化し、重回帰分析を行うと要因同士の比較が可能になります。
 
・t検定:t検定とは、2つのグループの平均値の差が誤差なのか、有意な差なのかを、統計的に数値化する手法です。

例えば従業員サーベイを行った結果、ある設問に対する答えの集計結果に、Aという部門とBという部門にわずかな差があったとします。これは、ほぼ同じ傾向があることを意味する誤差なのか、それとも有意な差であるといえるのかを判断したいときに役立ちます。


ハイパフォーマー分析の例

例として、社内のハイパフォーマーはどのような傾向があるのかをExcelで分析する方法をご紹介します。

1.ハイパフォーマーの定義を行うための分析を実施する

まず、ハイパフォーマーを定義するために、全社員の年齢、性別、出身地、学歴、部署、職種などの属性データや、勤怠データなどの行動データ、人事評価やサーベイ結果などの評価データを集めます。
 
ハイパフォーマーを定義する方法はさまざまですが、例えば直近の評価評定と昇格のスピード値の両方が高い社員は、ハイパフォーマーと定義することができます。

2.Excelで分析を行う

ハイパフォーマーを定義すればローパフォーマーとの区別が明確になります。データをハイパフォーマーとローパフォーマーに分けて分析をしていきましょう。ここでは平均値の比較と重回帰分析を例に挙げます。
 
●データの平均値を比較する
取り込んだ属性データの項目ごとに、ハイパフォーマーのグループとローパフォーマーのグループの平均値を比較しましょう。Excelでは棒グラフでグラフィカルに可視化すれば、差がわかりやすくなります。
 
●重回帰分析を行いハイパフォーマーの要因を明らかにする
重回帰分析を行うには、例えばパフォーマンスデータを結果として、属性データや行動データ、評価データの各項目を要因として取り扱います。どの項目がどの程度、パフォーマンスに影響を与えているかを明らかにすることができます。
 
これらの分析により、ハイパフォーマーはどのような傾向があるのかが分かり、関連性の高い項目を伸ばすなどハイパフォーマーを創出するための施策の実施が可能になります。

関連記事|ハイパフォーマー分析とは?メリットと分析方法を徹底解説


より高度なピープルアナリティクスを実施するなら人事システムの利用を

Excelでも分析は行えますが、手間や時間をかけず、より高度なピープルアナリティクスを実施するためには、人事システムを利用するほうが便利です。


人事システムとは

人事システムとは、人事業務を管理するシステム全般を指します。労務管理や勤怠管理、給与計算、採用管理、人事評価、人事評価分析などの機能があり、システムによって備わる機能は異なります。
 
これまで人事システムは業務を行うもの、タレントマネジメントシステムは人材データ分析を行うものとして併用されることが多々ありましたが、最近は、業務を行いながらデータを蓄積し、ピープルアナリティクスを行える人事システムも出てきています。

関連記事|どう違う?ピープルアナリティクスとタレントマネジメントの違いと活用方法をご紹介


ピープルアナリティクスが行える人事システムとは

ピープルアナリティクスが行える人事システムでは、社内にある人材データを複数かけあわせ、ハイパフォーマー分析や、退職リスク予測、採用分析などが容易に行える機能があり、人事データ活用を簡単に実現できます。

関連コラム|人事システムとは?特徴からメリット・デメリット、選び方のコツ、導入成功事例まで一挙ご紹介!

​​​​​​​関連記事|退職リスク分析とは?役立つデータから活用方法までご紹介


まとめ

ピープルアナリティクスをExcelで実施する方法をご紹介しました。ピープルアナリティクスは、Excelでも行うことができますが、データの収集から分析まで手間や時間が必要になります。また、従業員数が増加した場合、人事データの量も増加するため、データの精査・分析に負荷がかかることから、限界があります。より素早く効率的に、また高度に実施するなら、人事システムが有用です。
ピープルアナリティクスを行える人事システムをお探しなら「LaKeel HR」がおすすめです。
 
LaKeel HRは戦略人事を効率的に実施できる大手企業向けの統合型人事システムであり、人事データの収集と人材管理からデータ分析、施策実行まで一つのシステムで実現できます。
 
従業員一人ひとりの資格や能力といったスキルを可視化し、組織・部署ごとのスキル統計を比較分析することが可能です。また、従業員サーベイの実施や調査結果の確認・分析もできます。
 
さらにハイパフォーマー分析や退職リスク分析、異動・配置シミュレーションなど、人事データから柔軟な分析が可能であるため、有意義なデータ活用につながります。

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